目的
- 海外でのブランドの構築・開拓
- 日本に訪れた外国人に商品を購入して貰う
- 商品を通じて日本の文化や食などを知ってもらう
実施施策
ネスレ日本の定番商品である「キットカット」は、1935年にイギリスで発売以来、世界100以上の国・地域で販売されているチョコレートブランド。日本では、“キット、願いかなう。”を合言葉に、長きにわたり、受験生など頑張る人々を応援する活動を行っているが、受験シーズンだけでなく、年間を通じた様々なシーンで、大切な人に応援や感謝の気持ちを伝えるコミュニケーションツールとして親しまれるような施策も展開されている。
その他、グローバルでの商品展開として、国・地域限定の商品企画を行い、限定・特別感によるブランディング構築、インバウンド需要の創出を行っている。日本では、日本限定の抹茶や日本酒フレーバー商品を開発、現在では日本の消費者はもとより、外国人観光客にも人気の商品となっているが、海外消費者および潜在訪日外国人観光客に、どのようなアプローチを行うかが課題であった。
訪日外国人観光客は、日本に出発する前に、Web検索や口コミサイト、SNSなどを通じて情報収集を行うため、そのターゲットに向けた施策を行う必要があり、特に中国や台湾など東アジア圏の観光客は、家族や友人向けの土産リストを作り、量販店などで土産を購入する特性がある。そのため、訪日してからだけでなく、日本に来る前のタイミングで「日本のキットカット」のことを知ってもらうために、インターネットを通じた施策、そして言語が違う国々でも国境を越えることができるコミュニケーション手段として「ショートフィルム」を用いて、情報発信を行った。
結果
このケースでは、台湾の消費者・潜在訪日観光客に向けての施策として、SSFF & ASIA(ショートショート フィルムフェスティバル & アジア)における海外映画祭とのネットワークを活かし、台湾の人気俳優、フィガロ・ツェンをキャスティング、『What is REAL?』というショートフィルムを製作し、日本語・繁体字・簡体字の字幕をつけ、YouTubeにて配信を行った。その他、台湾の高尾映画祭でフィガロ・ツェン登壇によるトークイベント付きのプレミア上映を行い、各媒体に取り上げられるなど、露出効果が顕著であった。
また、シーンには、日本のキットカットの商品に込められたメッセージでもある、大切な人に想いを伝えるコミュニケーションツールとして、エモーショナルに表現されており、商品を通じて、日本の風景や文化、食などを知ってもらうという、インバウンドコミュニケーションの一環としても、成功した事例である。
SSFF & ASIAとは
ショートショートフィルムフェスティバル&アジア。米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭。 代表は俳優の別所哲也。1999年に東京・原宿で誕生し、これまでに延べ40万人を動員。オフィシャルコンペティション(ジャパン部門、アジア インターナショナル部門、インターナショナル部門)をはじめ、「音楽」「環境」「CGアニメーション」など、様々なカテゴリーのプログラムで構成されている。グランプリ作品は次年度のアカデミー賞短編作品のノミネート候補作品に。また、2018年に映画祭が20周年を迎えたことを記念し、グランプリ作品は、ジョージ・ルーカス監督の名を冠した「ジョージ・ルーカス アワード」となりました。世界に羽ばたく若きクリエイターを応援する映画祭。
http://www.shortshorts.org/
こんな方のお力になれます
- 商品PR・プロモーション
- 訪日客・外国からのインバウンド需要の獲得
- 地域・自治体のPR・プロモーション
- インフラ・観光資源の活性化・利活用
- 観光関連事業の紹介
- 訪日客・外国からのインバウンド需要の獲得